顧問弁護士の費用料金相場と決まり方|顧問料をできるだけ安く抑える方法も解説

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顧問弁護士の料金相場と安く抑える方法は?どうやって探せば良いの?

顧問弁護士と顧問契約を結ぼうか迷っている企業にとって、一番気になるのはお金の話だと思います。顧問契約を結ぶことで顧問料が発生して、それまで必要なかった固定費が増えてしまうので、契約については当然慎重になるでしょう。今回の記事では、どうすれば顧問弁護士に支払う費用が安く抑えられるかを紹介します。

Contents

顧問弁護士の費用相場|顧問料金はいくらになるのか

まず、顧問弁護士に支払う料金相場について日本弁護士連合会が発表した『アンケート結果にもとづく 中小企業のための弁護士報酬の目安〜2009年度アンケート結果版』を元に説明していきます。

中小企業との顧問契約では5万円か3万円としているところが多い

中小企業と顧問契約を結ぶ場合の顧問費用は5万円が一番多く45.7%、続いて3万円が40.0%という結果でした。

月額顧問料の平均

中間となる4万円が3.8%ということを鑑みると、5万円か3万円という金額を選ぶ企業がほとんどということが分かります。また、企業の規模が大きくなるほど顧問料も高くなる傾向にあり、大企業の場合は10万円ほどになるケースもあるようです。

顧問料によって月3時間程度の法律相談は顧問料に含まれるケースも

顧問料の範囲で弁護士が行う仕事は、企業ごとの取り決めでさまざまです。ただし、3時間程度の法律相談は顧問料に含まれると回答する弁護士は顧問料金5万円で52.7%、3万円で33.5%となっています。

また、顧問料1万円で月3時間程度の法律相談に乗るという人の割合は0%ということから、顧問料が高いほどその中のサービスとして法律相談を受けるケースが増えるようです。

個別案件ごとで別途弁護士費用を支払う必要がある

顧問弁護士には月額の顧問料だけではなく個別案件を依頼する都度弁護士費用を支払うことが必要です。ただし、顧問契約をしていない場合より、顧問契約を結んでいた方が弁護士費用は安くなる傾向にあります。

たとえば、中小企業から1時間の法律相談を受け、税務上の問題があったので税理士を紹介したケース。顧問契約がない場合の料金は1万円ほどに設定している割合が50.7%となっています。顧問契約がある場合、5千円・1万円を支払うこともありますが、追加料金なしで紹介してもらえるケースが41.4%と多数派なのです。

また、年間取引3,000万ほどの取引先との契約書を作成する場合、契約書の作成時間は2〜3時間ほどかかる場合の料金はどうでしょうか。顧問契約がない場合は10万円前後とするケースが43.8パーセントと多数派ですが、顧問契約がある場合は5万円前後が49.0%と多数派となり、やはり顧問契約があるほうが弁護士費用は安くなる傾向にあります。

弁護士費用 顧問契約がある場合 顧問契約がない場合
5万円前後 49.0% 25.0%
10万円前後 21.4% 43.8%
15万円前後 2.3% 10.9%
20万円前後 3.9% 8.9%
30万円前後 0% 5.9%
0円 11.2%
その他 7.2% 3.9%

個別案件が多いほど費用メリットを感じることができる

上記でも説明した通り、顧問費用を支払う方が顧問契約を結んでいない場合に比べて個別案件に対する費用が安くなる傾向にあります。そのため、一年に何回も弁護士に依頼する案件があるのであれば、顧問費用として支払ったとしても、個別案件の請求が少なくなればトータルで安くなるというわけです。

契約する内容や条件にもよりますが、顧問費用が高くても個別案件を無料にしてくれる、格安で相談に乗ってくれるという場合は、顧問料を多く支払ったほうが良いといえるのではないでしょうか。

顧問弁護士に支払う弁護士費用の内訳

弁護士費用の内訳として、まず着手金と言うものがかかります。弁護士に案件をお願いする場合、成功するときも失敗するときもありますが、その結果に関係なく仕事に取り掛かる時に支払うお金です。報酬金は弁護士に依頼した案件が成功した場合に支払うお金です。つまり弁護士に対する報酬は着手金と報酬金で構成されるのです。

また、タイムチャージ制(時間報酬制)をとる弁護士も多いです。タイムチャージ制とは、依頼された案件に必要となった時間に弁護士の1時間当たりの単位を掛け合わせて算出します。

タイムチャージ

一概にどちらが良いとは言い切れないので、どちらの報酬体系の方がトータルコストを抑えられるか、依頼しやすいかということを考えて契約を結ぶべきと言えそうです。

企業が顧問弁護士をつける意義やメリット

顧問弁護士をつけた方がトータルで弁護士費用が安くなる可能性があるということを説明しました。しかし、「そこまで弁護士が必要か分からない」と感じる経営者の方もいらっしゃるでしょう。顧問弁護士をつける意義やメリットとはどんなことがあるのでしょうか。

会社の事情を理解してもらった上で相談ができる存在

顧問契約をする前には、会社の事情などを理解してもらうためにミーティングなどを行うことになります。そのため、案件を依頼する都度、いちいち会社の事情などを説明する手間が省くことができることは大きなメリットです。

すぐに・気軽に相談できることがメリット

顧問契約を結んでいれば、何か起きた時や急に案件が浮上したときにすぐに相談することができます。また、「少し法律面で不安だけど、わざわざアポイントを取って相談するのは気が引ける」ということも気軽に相談できることもメリットがあるといえるのではないでしょうか。

顧問弁護士の仕事内容とは|コストに見合った働きは期待できるのか

顧問弁護士には法律相談、契約書のチェック、訴訟対応、労務問題対応などを依頼することができます。特に弁護士に相談する案件が普段から多いのであれば、案件ごとに都度弁護士に一から相談するより顧問弁護士を雇った方がトータルコストも安くなる可能性が高くなります。

顧問弁護士とインハウスローヤーの違い

企業の法律問題を解決する弁護士は顧問弁護士だけではありません。最近よく耳にするインハウスローヤーとはどんな働き方をする弁護士なのでしょうか。

インハウスローヤーは一つの企業に所属して一社員として働く

顧問弁護士は月額を支払って必要な時に法律相談をする存在ですが、インハウスローヤーはその企業の一社員として働きます。そのためインハウスローヤーが取り扱う法務問題は「当事者」となるので、クライアントから法務相談を受ける顧問弁護士とは立場が全く異なるのです。インハウスローヤーは所属する企業の案件しか取り扱えないのに対して、顧問弁護士は掛け持ちでの契約も可能です。

顧問弁護士の方が費用を安く抑えられる

弁護士をインハウスローヤーとして雇うメリットは、いつでも社内にいる一社員のため、顧問弁護士より社内事情を理解しており相談もしやすいことです。ただし、弁護士資格を持つ人材ということもあり、年収のボリュームゾーンは750万円~1,250万円と高額報酬を支払う必要があります。

平均年収のレンジは750万円〜1,250万円
日本弁護士連合会が発表した『第2回「企業内弁護士の現状キャリアパス調査」に関する調査結果』からインハウスローヤーの報酬を知ることができます。この結果によると、500万円未満が7.9%(46人),500〜750万円が 32.2%(187人),750〜1,250万円未満が36.1%(210 人),1,250万円以上が23.8%(138人)で、750〜1,250万円未満のレンジが一番多かったです。
引用元:インハウスローヤーの報酬

一方、先ほども説明した通り、顧問弁護士の顧問料は月額3万円か5万円としているところが多いです。案件ごとにも弁護士報酬が発生しますが、そこまで弁護士を利用する回数がない場合は顧問契約の方がコストを安く抑えることができるのです。

顧問弁護士への費用を出来るだけ抑える3つの手段

それでは、顧問弁護士に支払う費用を抑えるためにはどうすれば良いのでしょうか。

個別案件が安くなればトータルで支払う金額も安くなる

顧問弁護士には月額とは別に個別案件ごとに別途弁護士費用を支払う場合が多いです。もし弁護士に依頼する案件が多いのであれば、顧問料を高く設定する代わりに個別案件の金額を安く設定してもらうなどの交渉をすることもできるでしょう。たとえば顧問料10万円を毎月支払う代わりに契約書類の作成の手数料はなしにしてもらう、法律相談毎月〇〇時間まで無料などという契約をするのも一つではないでしょうか。

利用頻度が少ないならばタイムチャージ制を使う

利用頻度が少ない場合はタイムチャージ制を使うと弁護士費用が安くつくこともあります。顧問契約を結んでいる場合のタイムチャージの料金相場は1時間2万円~3万円程度です。短い時間で済むような簡単な案件しか依頼しないのであれば、弁護士費用で着手金・報酬金を支払うより金額が少なくなる可能性もあります。

ただし、時間制をいいことにダラダラして多く請求する弁護士もいるかもしれません。タイムチャージ制を利用する場合はこのようなリスクもあるので、働きぶりに信用できる人に依頼するようにしましょう。

顧問料積立制度がある弁護士事務所を選ぶ

顧問料積立制度とは、顧問契約を結び毎月顧問料を支払っているのにも関わらず、全くその月に弁護士へ依頼しなかった時にその顧問料を弁護士報酬として使うときのために積み立てることができるものです。「毎月の固定費となる顧問料が無駄だから顧問契約を結ぶことに躊躇してしまう」という場合も、このような制度を使うことで必要な時にお得に利用できます。

このような制度は、弁護士事務所によって用意しているところとないところがあります。後から利用頻度が減ることも想定できますので、あらかじめこのような制度がある弁護士事務所を選ぶ方が良いと言えるのではないでしょうか。

顧問弁護士を探す具体的な3つの手段

次に、顧問弁護士はどのように探せば良いのかを紹介します。

知り合いの経営者に紹介を依頼する

顧問弁護士は掛け持ちで契約することができるので、知り合いの経営者が利用している顧問弁護士を紹介してもらうというのも一つです。知り合いが利用している弁護士なら、働きぶりや性格など事前に知ることもでき、ミスマッチも少なくなるでしょう。特に同業者ならば業界内のルールや商いの仕方を理解しているということが前提となるので、安心して仕事を任すことができるのではないでしょうか。

弁護士会から紹介してもらう

各都道府県には最低1つの弁護士会が存在しており、こちらの「弁護士紹介センター」では顧問弁護士を探していると相談すると、候補となる弁護士を何人かリストアップして紹介してくれます。東京の場合は特殊で「東京弁護士会」「第一東京弁護士会」「第二東京弁護士会」の3つがあります。顧問契約の内容もこちらの弁護士紹介センターで審査してもらえるので安心です。

インターネットから企業法務に強い弁護士を探す

「顧問弁護士」「企業法務 弁護士」などのキーワードで検索し、弁護士を探すという方法もあります。昨今は弁護士もインターネットの活用が盛んな時代ですので、多くの弁護士・法律事務所がヒットするはずです。ひとつひとつ見ていくのは時間がかかりますが、手軽に探せるメリットは大きいでしょう。

実力のある顧問弁護士を選び方|弁護士を比較する際のポイント

最後に顧問弁護士を選ぶ際のポイントについて説明します。

どこまでが顧問料金に含まれているか事前に確認する必要がある

月々の顧問料は安く設定されていても、何か相談をすれば別途費用が発生するケースだと逆に高くつく可能性もあります。そのため、「顧問料内でどこまでしてくれるのか」という内容は事前に確認する必要がありますし、契約は慎重にするべきです。特に短時間の気軽な法律相談が顧問料内に入るかどうかで顧問弁護士の使いやすさは大きく異なります。このような相談で都度弁護士費用が掛かるのであれば、顧問料を引き上げて相談料は無料にしてもらうなど対策をした方が良いです。

また、全く利用しない月がある場合に顧問料積立制度などが使えるかという点も確認しておくと安心です。

所属する業界の知識がある弁護士を選ぶ

顧問弁護士に依頼する際、知識がない業界や経験がない分野であると、相談した都度調べるのに時間がかかるというケースもあるでしょう。すぐに知りたい・解決したいと思いを満たすためにも、その業界の顧問弁護士をしていた経験がある人を選ぶと無難といえます。

相性が合うことも重要なポイント

もし気になっている弁護士・法律事務所があったら一度会ってみましょう。ネットの評判や見てくれが良くても、実際に会って話してみないと判断できないことは多々あります。もし実際に会って違和感があれば、別の弁護士も検討することも、手を抜かずやって欲しい。

結局のところ、弁護士も人です。「社長との相性」がすべてです。企業法務における一番のトラブルは労働者とのいざこざです。裁判になればほとんどのケースで会社側が劣勢です(企業側の責任問題という側面も当然ありますが)。弁護士の方針がハッキリしているかどうか、それに納得できるかどうか、認識が合わせられるかも大事なポイントになります。

おわりに

顧問契約を結ぶべきか否かは、どのくらいの頻度で弁護士を使うかによりますが、顧問契約を結んだほうが個別案件の弁護士報酬は安くなる傾向にあります。利用が多ければトータルコストでお得になりますが、利用が少なければ固定費だけ嵩む可能性も。しかし、会社の実情を理解してすぐに相談できる存在がいるというのは大変心強いものです。顧問料積立制度などお得に利用できることもあるので、メリット・デメリットをよく考えた上で契約を結ぶべきかを考えると良いのではないでしょうか。

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