株式上場のメリットとは?経営者・従業員の視点から解説

IPO(新規株式上場)について、そのメリットを経営者・従業員の視点からまとめます。

目次

株式上場による経営者のメリット4つ

1.保有資産の値上がり

株式上場により、多くの場合保有している株式の価格が上昇するため、保有資産の価値が上昇します。未上場の株式にも価値はあるものの、売買の対象として流通しないためその価値は絵に描いた餅であることが多いですが、株式上場後は市場での明確な売買金額が現れるため、その価値が現実的なものとして確定するというメリットもあります。

世界長者番付に名を連ねる人たちの多くは上場会社の創業者であり、その資産の大半を占めるのが上場株式です。また、価値の確定している上場株式は担保として提供することが可能で、持ち株を担保提供して金融機関からお金を借りている経営者もいます。

2.創業者利益の実現

上場企業の創業者は大富豪というイメージを持っている方は多いと思いますが、上述の通り資産の多くは株式のままであり、資産の額ほど現金を持っているわけではありません。

株式を売ることで経営者は現金を手にすることができますが、経営者は会社内部の情報に最も詳しい人物であるため市場での売買取引が制限されています。

なにより、定期的に経営者が自社の株式を売却していたら会社の将来が心配ですよね。そのため、実態として経営者が多くの株式を売却できるのはIPO(新規株式公開)の時に限られており、IPOが現金としての創業者利益を実現する絶好のタイミングとなります。

3.知名度・信用度の上昇

IPOの審査においては、経営者が会社を私物化していないか、法令違反はないかなど会社と経営者が信頼のおけるものかどうかについてあらゆる調査が証券会社と東京証券取引所において行われます。そのため、審査をパスした経営者はクリーンな経営を行う人物としてビジネスシーンにおける信用度が大きく上昇するでしょう。

4.経営の安定

必要最小限の資本で経営する未上場の状態と違い、IPO時に資金調達をすることで手持ち現預金の増加と資本増強を行うことができ、経営を安定させることができます。経営者の大きな悩みである資金繰りについての不安が減るのはとても大きなメリットです。

株式上場による従業員のメリット3つ

1.会社の知名度・信用度の向上

従業員は経営者に比べてIPOにより得られるメリットが小さいイメージがありますが、会社の信用度が上がることで従業員にも大きなメリットがあります。

経験がある方も多いと思いますが、就職、結婚、人付き合いにおいて、身近な人の勤務先が上場企業であることで安心感を抱いたことはないでしょうか。

勤め先が上場企業であるか否かは現代においても一定の神話的な価値があり、自分が勤める会社が上場をするということは、それだけでメリットと言えます。

2.仕事への好影響

上述の通り会社の知名度・信用度が上昇することで、仕事や取引においてもその相手に安心感を与えるため、今までは会えなかった人に会えるなど好影響を及ぼします。

3.株式上場の経験

株式上場をする会社は急成長している会社が多く、また上場審査に対応するために様々な仕組み・ルールの導入がなされます。そういった激動のステージに直面し、それに対応していったという事実は大きな経験・自身になるとともに、外部から見えるキャリアとしてもより価値のあるものになるでしょう。

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